Googleアナリティクスの4つの数字
2020.09.242021.02.05
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この記事の筆者:三好アキ
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チューニングと分析ツール
ウェブサイトを公開した後は、アクセスされた回数やユーザーがどうやってそのウェブサイトにたどり着いたかなどを細かく分析していく必要があります。
ウェブサイトで結果を出すためにはこの「チューニング」の作業が必須で、今回はそのために使うツール、GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールを紹介します。
なお、2020年10月に新しいバージョンのGoogleアナリティクス4がリリースされましたが、当面の間は旧バージョンが使われ続けていくと思われるので、当記事ではこのGoogleアナリティクス4には触れません。
• Googleアナリティクス: https://analytics.google.com
• Googleサーチコンソール: https://search.google.com/search-console/about
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスはウェブの世界でもっとも広く使われている無料の分析ツールで、これだけで本が一冊書けてしまうほど機能がたくさんあります。
私自身、すべての機能を使いこなしているわけではなく、またその必要もないと考えています。
大企業の中にはGoogleアナリティクスの分析のためだけに人員が割かれているところもあるようですが、中小企業や個人事業であれば分析のための時間的リソースを割くことも難しいと思います。
なので今回は、すぐに確認ができる重要な指標だけを4つ紹介します。
以下、Googleアナリティクスを開くと一番最初に表示されるホーム画面上の指標です。
ユーザー
期間内にサイトを訪れたユーザーの数です。
ある人が同じパソコンの同じブラウザからアクセスをした場合、それが「1」としてカウントされます。
なので、例えば最初パソコンからアクセスして次にスマートフォンからアクセスした場合や、同じパソコンであっても別のブラウザからアクセスした場合には、「2」としてカウントされます。
つまりこの「ユーザー」の指標は、同一人物かどうかではなく、アクセスする環境(ブラウザ/デバイス)によって判別されていることを覚えておきましょう。
セッション
ユーザーがサイトを訪れた回数です。
厳密にいうと「セッション」とは「ユーザーがウェブサイトに入ってきてページを閉じるまでの間」のことを指します。
しかし次の場合は「異なるセッション」として扱われるので、新しいセッションとして1つカウントされます。
• ユーザーがページを開いたまま30分以上操作を行わなかった場合(ただし、ページを閉じても30分以内に戻ってきた場合には「同じセッション」として扱われる)
直帰率
ユーザーがあなたのホームページのどこか1ページだけを見て離脱した率です。
これには次のような理由が考えられます。
• あなたのホームページから知りたい情報を得られたのでページを閉じた
• 期待していた情報が見つからなかったので閉じた
この直帰率が高い場合は改善が必要です。
なぜならホームページには「ユーザーにあなたのことを知ってもらう」という目的があるので、ユーザーにはできるだけ長い時間滞在してもらって、複数のページを見てもらうことが重要だからです。
直帰率が高いのには以下のような理由が考えられるので、改善をしていきましょう。
• 表示スピードが遅く、ユーザーは待ちきれずにページを閉じてしまった。
→スピードの改善をしましょう。
• 検索結果に表示されたタイトルとページ内容との違いが大きかった。
→タイトルを記事の内容と合うものに変えましょう。
• レイアウトが崩れていた。
→モバイル端末からの表示に対応させましょう。
• 音声や動画が自動再生されてユーザーを驚かせた。
→音声や動画の自動再生、特に音はユーザーに嫌われるので、そもそもサイトに組み込まないか、または最初はオフになるように設定しましょう。
• 導線が未設定。
→ユーザーに他ページを見てもらうには、適切な導線を設計する必要があります。サイドバーやメニューバー、または「オススメの記事」などを追加して、ユーザーが長くサイトに滞在したくなるようにしましょう。記事内に別の記事へのリンクを埋め込むのも効果的です。
• 内容が魅力的ではない。
→ページに書かれた内容がユーザーにとって有益なもの、魅了的なものになるようにしましょう。
セッション継続時間
上で説明した「セッション」の継続時間を指し、ユーザーがどれくらいあなたのホームページに滞在したかを示します。
しかしこの指標には「離脱した最後のページの滞在時間」は含まれていないため、「セッション継続時間 = ユーザーのトータルの滞在時間」とはならないことに注意が必要です。
例えばユーザーがあなたのホームページに含まれる全ページのうち、5ページ分を見たとして、そのうち1〜4目のページに4分間ずつ滞在したとします。
しかし最後のページだけは10分間滞在したとしたら、このユーザーの実際の合計滞在時間は4 x 4 + 10で26分ですが、アナリティクス上では4 x 4で16分と表示されます。
これはGoogleアナリティクスの計測上、ウェブサイトが閉じられた時のタイミングを測定できないので起きます。
Googleアナリティクスはユーザーの「クリック」というアクションを元に様々な計測を行なっていますが、「ページを閉じる」や「ブラウザを閉じる」というアクションの時には、ユーザーがページ内のどこもクリックしないため計測ができないのです。
「セッション継続時間 = ユーザーのトータルの滞在時間」ではないことに注意しましょう。
Googleサーチコンソール
Googleアナリティクスの名前は知っていても、Googleサーチコンソールの名前は初めて聞いた人がいるかもしれません。
Googleサーチコンソールを使えば、ユーザーがどのような言葉を検索欄に入力してあなたのホームページを見つけたのかや、検索結果に何回表示されたのかなどを知ることができます。
Googleアナリティクスとの違いですが、Googleアナリティクスは「ユーザーがあなたのホームページを訪れた後のこと」を分析対象としているのに対して、Googleサーチコンソールは「ユーザーがあなたのホームページを訪れる前のこと」を分析対象にしています。
今回はGoogleサーチコンソールの中でも特に重要な、左サイドバーにある「検索パフォーマンス」の指標、および「クエリ」について説明します。
合計クリック数
検索結果に表示されたあなたのホームページがユーザーにクリックされた回数です。
合計表示回数
あなたのホームページが検索結果に表示された回数です。
トップページだけでなく、あなたのホームページ内のすべてのページが対象となっています。
平均CTR
「合計クリック数」を「合計表示回数」で割った値になります。
この値が高いほど、ユーザーによくクリックされていることを意味します。
平均掲載順位
検索ランキングの何番目に表示されたかの平均です。
対象はあなたのウェブサイトの全ページなので、各ページのランキングを見るには「検索パフォーマンス」ページの下段にある指標を参考にします。
クエリ
あなたのウェブサイトが、どのようなワードで検索されたかを示します。
クエリは英語で"query"と書き、「問い合わせ」という意味になります。なお英語では"enquery"(アメリカ英語では"inquery")という言葉もありますが、queryはシンプルな質問、enqueryの方はくわしい説明を要求する質問となります。
さて「クエリ」に表示された検索キーワードで注意したいのは、あなたのウェブサイトの目指している方向性とこの検索キーワードがずれている場合です。
それはユーザーのニーズが別のところにあることを示しているので、ウェブサイトの調整が必要になります。
確認する頻度
GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールは、どちらもホームページ運営上とても重要な情報を提供してくれるので、欠かさずチェックをしてウェブサイトのチューニングをしていきましょう。
私の中では、Googleアナリティクスは日々チェックするもの、Googleサーチコンソールは定期的にチェックするものとして3〜4日に1回程度で確認しています。
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