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【比較】WooCommerceとShopify ― 成功するECはどっち?

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この記事の筆者:三好アキ


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WooCommerceとShopify

現在、コロナウィルスと外出自粛によるEC市場の飛躍的な伸びが世界中で見られており、その中でひときわ注目を集めているのがShopifyです。

いま注目を集めるECサイト開設サービス、Shopifyとは?」で紹介したように、Shopifyは全部入りのオールインワン・サービスなので、すぐにネットショップを開設できます。

とはいえ、ECショップ開設の方法はさまざまあり、Shopify以前には「【比較】BASE、STORES.jp、Shopify ― 成功するECはどれ?」で紹介したようにBASEやSTORES.jpなどの国産ECサービスを使うのがポピュラーな方法でした。

またWordPressのプラグイン、WooCommerceを使ったECショップ開設というのも人気でした。

今回は、そのWooCommerceとShopifyの特徴を、比較をしながらくわしく紹介していきたいと思います。

Shopifyとは?

Shopifyはカナダ発のECショップ開設サービスで、アカウントを作成するだけですぐにECショップ立ち上げを行うことができます。

アカウントの作成からショップ開設まで最短5分ほどで済み、このように簡単にECサイトを作れてしまうのは、ShopifyがECショップ開設に特化したサービスだからです。

豊富なテンプレートにより本格的な見た目のサイトを構築でき、また商品の管理画面が非常に充実しているので、商品の在庫管理や売上管理、そして顧客管理も一つの画面で行なっていくことができます。

Shopifyについてより詳しく知りたい方は「いま注目を集めるECサイト開設サービス、Shopifyとは?」を参照してください。

WooCommerceとは?

WooCommerceはShopifyとは違い、これ自体でECショップを開設できるものではありません。

WooCommerceはWordPressのプラグインとして提供されているもので、WordPressに組み込むことでそのサイトをEC化したり、またはEC機能を既存のWordPressのサイトに組み込むことが可能です。

Shopifyが人気を得る以前は、世界的にこのWooCommerceを使ったECショップ開設がポピュラーな手法でした。

設計思想の違い

Shopifyは2004年から始まったサービスで、オールインワンの機能を提供しているサービスです。

一方でWooCommerceは、WordPressのプラグインとして作成されたオープンソース型のシステムで、WordPressのテーマ開発をしていたWooThemesによって2011年に開発されました。

このようの設計思想の違いは、これから紹介する他の項目にそのまま表れます。

WooCommerce Shopify
サービス型
(SaaS / Software as a service)
システム型

想定ユーザーの違い

ShopifyとWooCommerceは想定しているユーザーが異なります。

Shopifyの場合、オールインワン設計のため、誰でも簡単にECショップを開設できることに主眼を置いています。

対してWooCommerceは、そもそもWordPressの知識があることが前提となっているため、ある程度すでに知識や経験のある人がターゲットとなっています。

また、WooCommerceは既存のWordPressサイトに組み込んで使うことができるので、すでにWordPressサイトがある場合には、わざわざShopifyに乗り換えるメリットは薄いといえます。

WooCommerce Shopify
想定ユーザー ある程度知識のある人
すでにウェブサイトがあって、今からEC事業を始めたい人
初心者
これからECショップを始めたい人

テクニカルな難易度

Shopifyは、サービスとしてすべての機能をオールインワンで提供しているため、ユーザーはプラグラミングやテクニカルな知識がなくとも、すべてをShopify側が行ってくれます。

一方でWooCommerceは、元がWordPressのプラグインであるため、WordPressのサイト制作と管理で必要なこと、例えばサーバー管理やセキュリティ対策などは自分で行う必要があります。

WooCommerce Shopify
サーバー管理 必要 不要
セキュリティ対策 必要 不要
テクニカル性 中〜高

カスタマイズ性

ECサイトの見た目は「商品をどれだけ魅了的に見せるか」「ブランドイメージをどのように打ち出すか」というECショップの根幹に関わる非常に重要な要素です。

ECショップをどれくらい自分好みにカスタマイズできるかは、ShopifyとWooCommerceで異なり、ShopifyはBASEやSTORES.jpと比較するとカスタマイズ性が高いものの、WooCommerceと比べた場合にはWooCommerceに軍配が上がります。

WooCommerceは基本的にWordPressサイトなので、WordPressで可能なデザインの変更などは基本的にすべて可能です。

WooCommerce Shopify
カスタマイズ性

商品の管理機能

ECサイトには、普通のウェブサイトとは異なり、特有の機能が数多くあります。例えば商品アイテムの売上管理や販売管理の仕組みで、これらの充実度、使いやすさはそのままショップ管理のしやすさにつながります。

この点、ShopifyはECショップ開設に特化したサービスなので、管理画面の充実度やカゴ落ち機能等の充実ぶりにおいてWooCommerceを上回っています。

WooCommerce Shopify
商品の管理機能

費用

ECショップの開設と維持にかかる費用は、どのようにECショップを開設するかに関わる重要な要素です。

Shopifyには3つのプランが用意されており、一番金額の低いものが「ベーシック」プランの月額29ドルです。

WooCommerceの場合、フリーのオープンソースなので利用料は0円でかかりませんが、サーバー代金や安全性を高めるためのSSL証明書発行費用などが別にかかってきます。これらはレンタルサーバーの提供会社によって異なりますが、およそ月300円〜です。

WooCommerce Shopify
費用 サーバー料金、SSL証明書発行費など 29ドル/月
(ベーシックプランの場合)

データの保存容量

ECショップ開設時には登録アイテムが少なく、データ量に注意を払うことはあまりないですが、ショップの規模が拡大したり、膨大な数のアイテムを扱う場合には注意が必要です。

Shopifyの場合、商品アイテム数の制限はありません。つまりデータ量は気にせずにアイテムの数を増やしていくことができます。

WooCommerceの場合、アイテムの数自体に制限はありませんが、データ量の上限はレンタルサーバーとの契約によります。

普通はレンタルサーバー契約プランによって10GBや50GB、100GBなどの上限があるので、それがECショップに表示できるアイテムの数や写真数に関係してきます。

なお、Shopifyの場合、Shopify側がデータのセキュリティ管理等を行ってくれるのですが、それは同時にShopifyに各ショップの様々なデータが筒抜けになっているということです。データの権利に厳しい諸外国などでは、Shopifyのこの点を嫌って、データの管理をすべて自分で行えるという理由でWooCommerceを選ぶ人が多いようです。

WooCommerce Shopify
データ容量 契約サーバーによる 制限なし

SEO

ECショップへのアクセス数を増やすためには、検索流入数を増やすSEO対策が欠かせません。

Shopifyの場合、SEOはShopify側が自動で最適な対策を行ってくれます。

WooCommerceでは、WordPressのSEO対策用プラグインも活用可能ですが、基本的には自分で行っていく必要があります。しかしこれは「自分で細かくSEO対策を行える」という意味でもあり、まかせきりのような状態となるShopifyにない利点といえます。

WooCommerce Shopify
SEO対策 カスタマイズ可能 まかせきり

まとめ

今回は世界的に注目を集めるShopifyとWooCommerceについて紹介をしました。

このどちらを使ってもECショップの開設は可能ですが、上述のような設計思想の違いから、想定しているユーザーや機能面に大きな違いがあります。

そのような点をよく考慮し、自分のニーズに最も合うものを選んでECショップを開設しましょう。

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(from 三好アキ/エンジニア)


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