なぜJamstackは「ホスティングサービス」を使うのか?
2020.12.182021.10.08
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この記事の筆者:三好アキ
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「ホスティングサービス」という言葉
当ブログでは、「Jamstackサイトが0円で公開できる理由とは?」などの記事でCDNを紹介してきましたが、そこでは「CDNプロバイダー」という言葉を使っていました。
これはわかりやすさを優先させた結果ですが、Jamstackの文脈でCDNに言及する時は普通「ホスティングサービス」という言葉が使われます。
それでは、この「ホスティング」とはどういう意味なのでしょうか?
「ホスティング」の意味
「ホスト(host)」という言葉は、客をもてなすことを指します。
つまり誰かが家にやってきた時にあれこれと世話を焼くことですが、ここで明らかなのは客が自分の家にいて、そのスペースを占有していることです。
ここから転じて、ウェブの世界における「ホスト」とは「場所を間借りする」という意味で使われ、より具体的には「ネットワーク上のスペースを借りること」を意味します。
さらには「面倒をみてあげること」も意味し、これはセキュリティ管理やデータベース保護などを行うことです。
「ホストファミリー」という言葉が、「家に泊めてあげること」と「世話をしてあげること」の2つから成り立っているのを考えるとわかりやすいと思います。
サーバーとレンタルサーバーとホスティングサービス
さて、「静的サイトがいま注目を集める理由と活用方法」で解説した「動的サイト」でよく使われるサーバーには2種類あります。
一つは自分で保有する「サーバー」、もう一つは使用料を支払う「レンタルサーバー」です。
自分でデータやセキュリティなどをすべてを管理したい場合や、サーバーを組み立てる知識や経験がある場合には、前者の「サーバー」を使いますが、個人レベルや中小企業などでは多くの場合後者の「レンタルサーバー」を使います。
WordPressのウェブサイトを持っている場合には、ロリポップやエックスサーバーなどを利用していると思いますが、それらがレンタルサーバーです。
レンタルサーバーには、毎月の利用料を払う必要があったり性能をカスタマイズできないなどのデメリットがあるものの、管理や維持はすべてレンタルサーバー会社に任せる事ができます。
「ホスティングサービス」とは、このレンタルサーバーと基本的には同じものです。
「Jamstackサイトが0円で公開できる理由とは?」で解説したように、Jamstackの静的サイトには複雑なサーバーは必要ありません。
しかし少なくとも「アクセスがあった時にページをユーザーに送る」というシンプルな機能だけは必要です。
それを担っているのがCDNネットワークの末端にあるエッジサーバーで、このエッジサーバーにJamstackサイトを載せること、つまりそのスペースを借りることを、Jamstackの文脈では「ホスティング」と通常呼ぶのです。
では、「レンタルサーバー」と「ホスティング」という同じ事柄をさす言葉が、なぜ2つも存在しているのでしょうか。
明確な定義はないものの、普通「ホスティングサービス」というと、クラウドベースのサービスを指します。
多くのJamstackサイトが利用しているホスティングサービス、NetlifyやVercelなどはAWSを使ったクラウドサービスとなっており、「レンタルサーバー」よりも一歩進んだものとして「ホスティングサービス」という言葉は使われる傾向があるように感じます。
だだどちらにせよ、Jamstackの文脈で「レンタルサーバー」という言葉を聞くことはなく、「ホスティング」や「ホスティングサービス」という言葉が普通は使われます。
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