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「理解してから進む」が遠回りになる理由

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この記事の筆者:三好アキ


🟢 専門用語なしでプログラミングを教えるメソッドに定評があり、1200人以上のビギナーを、最新のフロントエンド開発入門に成功させる。
🟢『はじめてつくるReactアプリ with TypeScript』、『動かして学ぶ!Next.js/React開発入門(翔泳社/*韓国でも出版)』著者。


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一つひとつ理解して進む

私はプログラミングをビギナーに教えています。

すると、「教材の各単元を一つひとつ理解してからじゃないと進めない」という人を見かけます。


【目の前のことをしっかり理解してから次に進む】


勉強とは積み上げていくものなので、このアプローチは一見正解に見えます。

しかし頭の中で考えた正解らしいことが、現実で本当に機能するかは別です。

私の経験では、このようなアプローチは効率が悪いばかりか、挫折リスクも高めると考えています。

うるし塗り勉強法

というのは、私を含む大半の人は、理解に時間がかかるからです。

さらに理解したこと・覚えたことも、すぐに忘れていってしまうからです。

ではどうすればいいのか。

簡単です。

繰り返すことです。

繰り返し繰り返し、何度も同じ部分に目を通すことで、ゆっくりと理解は深くなっていきます。

さらに何度も目にしたものは、記憶に残りやすくもなります。


これは「うるし塗り勉強法」とも呼ばれます。

うるし塗りとは日本の伝統的な塗りの技術ですが、職人はうるしを食器に何度も重ね塗りをします。

「薄く塗っては乾かし、薄く塗っては乾かし・・・」と、薄いレイヤー(層)を何度も積み重ねていくことで、耐久性が高くなるのです。

勉強でいうと、「断片的な理解」や「断片的な知識」を何度も重ねてゆくことで、全体の理解につなげていきます。

さらにこの勉強法には、全体像を先に把握できるというメリットもあります。

全体像の把握

教材をとにかく一度最後まで終えると、その教材のイメージが(漠然とですが)頭の中に描けます。


「あの項目は本の中盤あたりにあったな」

「終わりの方では、あんな項目があったな」


といったことです。

これは「地図を手に入れた」ともいえます。

一回目を終えた時点では、まだ地図はぼんやりしていますが、何度も繰り返すことでハッキリとしてきて、それぞれの位置関係がよりクリアに見えてきます。

地図があれば、より効率的に進めていくことができるでしょう。

さらに地図を得ることは、次に紹介する「つながり発見」を起こすための重要な下準備でもあります。

点と点がつながって線になる

勉強を続けていると、次のような体験を必ずします。


「あ、なるほど。あそことここは実はつながっているんだ!」

「教科書の10ページ目と200ページ目に書かれている一見まったく関係のないことが、実は同じ原理に由来している!」


このような「つながり」が見えた瞬間というのは、本当に楽しいものです。

また、ある種の不可思議さも感じます。

やや誇張していえば、地球、あるいは人生にあるものはすべて関係しているといったような、関係性に対する畏怖です。

それはさておき、この「つながり」の発見は勉強の醍醐味のひとつであることは間違いなく、これがさらに勉強継続のモチベーションを生みます。

(*この「つながり」については、下記記事にくわしく書いてあります▼)

完璧主義的に一つひとつ理解してから次に進むのではなく、肩の力を抜いて「少しわかればいいか」という気持ちで教材を進めてみましょう。

できるだけ短時間で教材の一周目を終わらせ、何度も繰り返すことで、理解は確実に深まっていきます。

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