勉強好きの日本人とそのリスク
2025.8.4
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この記事の筆者:三好アキ
🟢 専門用語なしでプログラミングを教えるメソッドに定評があり、1200人以上のビギナーを、最新のフロントエンド開発入門に成功させる。
🟢『はじめてつくるReactアプリ with TypeScript』、『動かして学ぶ!Next.js/React開発入門(翔泳社/*韓国でも出版)』著者。
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カフェの使い方
私は以前ヨーロッパに住んでおり、今も毎年行きます。
そして日本に帰国するたびに思うのが、カフェの「使い方」の違いです。
年末も勉強する人たち
日本の都市部のカフェでは、勉強や仕事をしている人が必ずいます。
スターバックスなどでは、そういう人で半数以上の席が占められている光景も普通です。
私もカフェで仕事をすることがあるので、「カフェは勉強や仕事をする場なのか?」という議論には立ち入りません。
しかし「日本人は本当に勉強が好きだなあ」と感じることはよくあります。
特にそれを思ったのは、去年の年末(12月31日)にカフェに行った時です。
年の瀬にも関わらず、店内はぎっしりと勉強(or 仕事)をしている人で埋め尽くされていました。
(*これよりも前のこと、私は12月31日にポーランドにおり、首都中心部にあるチェーンのカフェに行ったことがあるのですが、店内は空っぽでした。)
同じことは週末、特に日曜日にもいえます。
日本では日曜日でもカフェで勉強をしている人が大勢います。
むしろ平日より多いかもしれません。
ヨーロッパのカフェ
それではヨーロッパでは、カフェで勉強・仕事をしている人はいないのでしょうか。
もちろんいます。
しかし日本のように、それが客の過半数を占めているような状況は稀(まれ)、より正確には、ほぼ見かけません。
大部分の人はカフェをカフェとして、つまり人に会ったりコーヒーを楽しんだりする場所として使っています。
特に週末は、カフェでパソコンを開いている人はほぼ見かけません。
私はヨーロッパに住んでいた頃、土日にカフェで仕事をしたことがありますが、妙な居心地の悪さを覚えました。
そんなことをしているのは、店内で私だけだったからです。
このような違いが生まれる理由はいくつもあるのでしょう。
例えば住宅環境の違い。
日本の都市部では特に家が狭いので、「勉強部屋」としてカフェが選ばれること。
例えば労働環境の違い。
プライベートを犠牲にする働き方が受け入れられていること。
例えば歴史的な認識の違い。
「カフェ」は外来の文化なので、日本人がヨーロッパ人とは異なる独自の認識を持っている可能性。
例えば宗教的な違い。
「週末は安息日で、家族(あるいは友達)と過ごす」という価値観の不在。
etc.....
「勉強はよいこと」という考え方の危険性
このような理由はどれもある程度正しいのでしょう。
しかし私は根本的な理由は、「日本人は勉強が好きだから」と思っています。
あるいは、「『勉強はなによりも良いこと』という価値観が社会に強固にあり、多くの人がそれに従っている」。
この結果、「勉強の目的化」「勉強のための勉強」「勉強しているつもり」「頑張っているフリ」といったことが起きてくるのだと思います。
私も勉強が好きです。
しかしそれ故、勉強には常に自己満足の「お勉強」へと堕するリスクがあるのも感じます。
つまり.....
• 自分一人で完結する
• 自分の世界にこもっていられる
• 誰かに傷つけられることがない
• 「やってるフリ」ができる、「進んでる感」を味わえる
このような状態に陥るのを防ぐには、達成したい目標を明確にし、「勉強はそこに至るための手段に過ぎない」と意識するようにしましょう。
はっきりとした締め切りを設けることも重要です。
時間が経つと、過去のことは忘れていきます。
目標やゴールに対する熱い気持ちも徐々に冷めていき、目の前のこと(=勉強)だけに集中力を奪われていくのです。
最初に掲げた目標を日々見返したり、書き出したりして、しっかりと思い出すようにしましょう。
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