Jamstackを使っているのはだれ?

blog-hero-imgJamstackの採用が多い業界、Jamstackで作られることの多いウェブサイトの種類などを紹介していきます。

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この記事の筆者:三好アキ(エンジニア)


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Jamstack採用の広がり

当サイトでも使っているNetlifyが今年行なった調査などを元に、Jamstackサイトの広がりを紹介していきます。

Jamstackが最適なウェブサイトの種類

当ブログでも何度か言及していますが、Jamstackのアーキテクチャーは実に多くのウェブサイトに適用できます。

これまでWordPressが使われていたウェブサイトの大半はJamstackで作ることができ、例えば企業のコーポレートサイト、ブログやコラム(個人用途・ビジネス用途)、LP(ランディングページ)などは、Jamstackの高パフォーマンス、高セキュリティ、低コストといった恩恵をダイレクトに受けることができます。

これらのサイト以外にも、技術者向けのテクニカルドキュメントやイベントページなども本格的な動的サイトである必要は薄いので、静的サイトジェネレーターを使ったJamstackを使うメリットが多いケースです。

JMAstackの採用が多い業界・企業

テック企業やスタートアップでのJamstack採用率が高いのは当然といえるでしょう。

これはテック企業にエンジニアが多く、新しい技術を採用しやすいという理由だけでなく、「【比較】WordPress vs. Jamstack ― メリットが多いのはどっち?」でも紹介したように、Jamstackサイトは低コストでありながら高スケーラビリティなので、「小さく始める」という低リスクな方法を使いやすいからでもあります。

ウェブサイトの表示スピードがコンバージョン率にダイレクトに影響するEコマースは、特にJamstackの採用によるベネフィットが大きい分野です。

例えばデイビッド・ベッカムの妻、ビクトリア・ベッカムのコスメティックブランドのEコマースサイト、victoriabeckhambeauty.comはJamstackとShopifyによって作られています。

Eコマースサイト以外でも、記事や写真コンテンツが中心のウェブサイト、そしてオウンドメディアなどもJamstackの採用が広がっている分野です。

このエリアでは長い間WordPressがデフォルトとして使われていましたが、パフォーマンス性とメンテナンス性に優れるJamstackが現れたことで、WordPressからの置き換えが進んでいます。

下の記事では、Next.jsやNuxtを使ったウェブサイトとアプリをリストアップしています。

エンジニアがJamstackで作ったもの

冒頭でも触れたNetlifyの調査によると、45%のエンジニアが"Consumer Software"、つまりBtoCやCtoCのウェブサイト、35%のエンジニアが"Enterprise Software"、つまり企業やBtoBのJamstackサイトを作っていることが明らかになっています。

その他、42%のエンジニアが個人用のブログやポートフォリオなどをJamstackで作っているようです。

そうして作られたウェブサイトの84%は静的サイトとのことですが、これは動的要素がゼロの完全な静的サイトではなく、APIで一部に動的要素を組み込んだJamstackサイト、そしてヘッドレスCMSを組み込んだCMS付きのJamstackも含まれていると考えられます。

次に多いのがシングル・ページ・アプリケーション(SPA)で、76%を占めています。

静的サイトジェネレーターはSPA制作にも使えるので、APIをリアルタイムで取得することが可能です。

そして57%が"fully dynamic application"、つまり動的要素を多く含んだウェブサイトやアプリケーションをJamstackで作っているということです。

おそらくここには、最初のページだけをJamstackで作り、それを動的要素の多いメインのウェブサイトと組み合わせたケースなども含まれていると思いますが、エンジニアの半分以上が動的要素の多いウェブサイトにJamstackを採用しているのを見ると、Jamstackの可能性は大きく広がっていることを感じさせます。