なぜサイト訪問ユーザーの95%は、あなたから何も買わないのか?

blog-hero-imgほとんどのホームページが成果を上げられずにもがいています。それは「2つの原因」を知らないからです。

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この記事の筆者:三好アキ(ウェブエンジニア)


「売り上げが伸びない」、「ウェブサイトから問い合わせが来ない」など、ウェブでお困りのお客さまの課題解決を、最新の知見を活かして行なっています。海外滞在が長く、日本語の情報が少ないJamstackやヘッドレスCMSなど最新のウェブテクノロジー、ウェブマーケティングに精通。事業について詳しくはこちらをご覧ください。


ウェブ制作の教本『はじめてつくるReactアプリ』など複数冊を執筆。本に関するインタビュー記事はこちら。



半分以上のホームページが失敗する理由

ホームページの目的はなんでしょうか?

趣味やホビーといった目的を除けば、ホームページの最大の目的は問い合わせ数を増やして売り上げにつなげることです。

しかし実際のところ、その目的が達成できているホームページはごくわずかです。

今回は、なぜほとんどのホームページが失敗するのか解説します。

低いコンバージョンレートと2つの原因

問い合わせ率は「コンバージョン率(CVR: ConVersion Rate)」とも呼ばれ、「コンバージョン数/サイトへのアクセス数」で算出されます。

ここで使われている「コンバージョン(Conversion)」という英単語ですが、これは「チェンジ(Change)」とほぼ同じ「変更」や「変える」という意味で、Webマーケティングの世界では「サイトへ来たユーザーに、問い合わせや購入といったアクションを起こすよう促すこと」を意味します。

このコンバージョン率、つまり訪問者に行動を起こしてもらう確率を高めるには、まず第一にウェブサイトへのアクセス自体を増やす必要があります。

この方法については下の記事、「お金をかけずにアクセスUPしませんか?」をご覧ください。

しかし、アクセス数が増えてもコンバージョン率の上昇に結びつかないウェブサイトが実はたくさんあります。

つまり、ユーザーが何の行動も起こしてくれていない状態です。

実はほとんどのホームページのコンバージョン率は2〜3%程度です。

つまり100人の訪問者がいた時に、実際に問い合わせやアイテムの購入といったアクションを起こすのは2人か3人ということです。

これは一見低く見えますが、中小企業や個人事業のビジネスでは大きく問題にならない数字です。

もしあなたのホームページのコンバージョン率が10%程度あったら、それは稀にみるほどの大成功といっていいでしょう。

しかし、もしあなたのウェブサイトの問い合わせ率が1%にも満たない場合は、ホームページに何らかの問題があると考えられます。

今回はその原因を、テクニカルとセールスの2つの側面から解説していきます。

テクニカル面の原因

最初にテクニカルな面から、コンバージョン率を下げる原因を探っていきます。

モバイル端末に対応していない(レスポンシブ未対応)

50%以上のサイト訪問者はスマートフォンなどのモバイル端末から来ます。

なのでホームページがモバイル端末での表示に対応しておらず、デザインが崩れていたり、操作性に問題があったりすると、ユーザーはすぐにページを閉じてしまいます。

かつてレスポンシブ対応はオプションとして扱われており、Web制作会社も追加料金をとっていましたが、この2022年にレスポンシブ未対応のウェブサイトを作ることはありえません。

いまだに「レスポンシブ対応」として追加料金を請求しているウェブ制作業者も多いので注意しましょう。

SSL未対応

SSLとは通信方式のことで、これによって通信が暗号化されてセキュリティが高まります。

SSL化されているホームページのURLはhttpsから始まり、ブラウザのアドレスバーに鍵のマークが表示されるので簡単に見分けられます。

http-https

一方でSSL化されていないホームページはhttpから始まり、アドレスバーに注意マークとともに「保護されていない通信」や「Not Secure」などと表示されます。

ホームページの運用を行う上で、サイト訪問者の個人情報保護のためにSSL対応するのは今ではほとんど義務であると思いますが、いまだに日本ではSSL対応していないウェブサイトをよく見かけます。

SSLが何かをわかっていないサイト訪問者であっても、注意マークの表示されているホームページには不信感を感じてしまい、問い合わせやアイテムの購入といったアクションを控える傾向があるので、SSL未対応の場合にはすぐに対応するようにしましょう。

表示スピードが遅い

ウェブサイトの表示スピードは、問い合わせ率以前のアクセスを集めることにも影響する重要な要素です。

Googleはスピードの遅いウェブサイトを検索ランキングの下位に置くことを発表しているので、スピードが遅いウェブサイトはそもそもアクセス数を集めるのが難しくなっています。

仮にユーザーがアクセスをしてきても、50%以上の訪問者は2秒以内でページが表示されることを期待しているので、もしホームページのスピードが遅く、表示に5秒以上かかると90%以上のユーザーはページを閉じてしまいます

ユーザーは表示スピードが速く、ストレスを感じさせないウェブサイトに信頼を抱くので、表示スピードを上げるだけで検索ランキングにプラスになるだけなく、コンバージョン率の増加も期待することできます。

高速スピードのウェブサイトを制作できる近年注目のJamstackについては、この記事を参考にしてください。

UX(ユーザー体験)

ホームページを開いたら、ポップアップと呼ばれる小さな広告やお知らせが勝手に開いてイライラした経験をした人は多いと思います。

また、動画や音楽が勝手に流れ出して驚かされた人も多いのではないでしょうか?

このようにユーザーにストレスを感じさせたり驚かせたりすると、ユーザーはページを閉じてしまって2度と戻ってきません。

動画は自動再生であっても、音声はonかoffをユーザーの好みで切り替えられるようにしましょう。

上で説明した表示スピードの改善と合わせて、ユーザー目線に立ってできるだけ快適なウェブ体験を提供できるようにすることも、アイテムの購入率や問い合わせ率を高めるために重要です。

セールス面の原因

アイテムの購入率や問い合わせ率が上がらない原因は、テクニカルな理由だけではありません。

ここではホームページのデザインやコンテンツといった目に見える原因を解説します。

CTAボタン

CTAとは"Call To Action"の略語で、日本語では「行動喚起」などど訳されます。

購入ボタンや問い合わせフォームなど、訪問者に何らかのアクションを促すこと全般をCTAと呼び、CTAを高めるにはホームページの適切な位置にボタンやフォームを設置することが重要です。

しかしCTAボタンが未設置のウェブサイトや、問い合わせフォームの場所がわかりにくいホームページがたくさんあります。

後ほど説明する「導線」の項目とも関係してきますが、サイト訪問者はどこに行って何をすればいいのかまったくわからないので、目立ち過ぎなくらい目立つ場所にCTAボタンを設置し、丁寧すぎるくらいに説明をする必要があります。

ここは意外と盲点となっており、ホームページの運営側は情報のすべてを把握している分、「言わなくてもわかるだろう」、「簡単に見つけられるだろう」とユーザーを過信してしまう傾向があるので特に注意が必要です。

またユーザーに行動を促すためのプッシュが弱いのも問題となります。

その商品を手に入れるとどんなメリットがあるのか、わかりやすく説明して、力強く行動を促す必要があります。

導線

「購入したい」、「問い合わせをしたい」とユーザーが思っても、その方法が簡単に見つからないとユーザーは行動を起こさずに去ってしまいます。

仮に行動を起こしても、そのプロセスが複雑であったり、時間がかかるようだとユーザーは行動を最後まで完了させずに去ってしまいます。

ユーザーにしてもらいたい行動を明確にし、それをできるだけ簡単な方法でユーザーが達成できるようにしましょう。

そしてここでは再び「スピード」も重要になってきます。

最初の行動を起こしてもらっても、次のステップに進むまでに時間がかかったり、ページ表示が遅いと、ユーザーはストレスを感じて行動を完了せずにページを閉じてしまいます。

オファー

これはホームページ以前の問題ですが、販売しているアイテムやサービス自体に魅力がなかったらユーザーは行動を起こしてくれません。

購入率を上げるには、ユーザーの欲しがる魅力的なアイテムやオファーがウェブサイトにあることが大前提です。

ここで気をつけたいのはバリエーションです。

販売しているアイテムやオファーが似通っていて違いがわかりにくいと、ユーザーは違いを理解しようと時間をかけるよりもページを閉じて他のサイトに行ってしまいます。

オファーの数が多いこともユーザーを迷わせてしまうので注意が必要です。

違いがわかりくい時と同じように、ユーザーは迷うと、迷いを解決しようとするよりも購入自体をストップします。

「オファーの数を減らす」以外にも「無料のオファーを提供する」、「いま買わなければならない理由を説明する」なども購入率を高めるには効果的です。

問い合わせフォームの項目が多い

問い合わせのフォームの記入項目が多いと、ユーザーは面倒臭くなったり、個人情報を多く提供することに抵抗を感じて、行動を起こさない傾向があります。

問い合わせフォームで、ユーザーの住所や年齢といった特に必須でない項目の記入を求めていませんか?

これらの情報が必須のサービスや商材の場合は仕方ないですが、「必須ではない」、または「あとで教えてもらえばいい」という場合、最初の問い合わせのハードルを下げるためにフォームの入力項目を減らしましょう。

当ウェブサイトの問い合わせフォームのように名前とメールアドレスだけあれば事足りるケースがほとんどです。

購入率を増やすためにすべきこと

以上、問い合わせ率やアイテムの購入率に悪影響をおよぼす原因を、テクニカルの面とセールスの面に分けて紹介しました。

読んでいて気がついたと思いますが、コンバージョン率は「1つ変えればすべてよくなる」というものではありません。

ここで解説した問題に、時間をかけて一つ一つ対処していくことが重要です。

特にウェブサイトのスピードに関しては、サイト訪問者の行動だけでなく、ホームページの印象形成や信頼感の醸成にも関わってくる重要な要素なので、一番はじめに対応するようにしましょう。

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