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なぜ写経でプログラミング中毒になるのか?

pen-icon2025.7.30

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この記事の筆者:三好アキ


🟢 専門用語なしでプログラミングを教えるメソッドに定評があり、1200人以上のビギナーを、最新のフロントエンド開発入門に成功させる。
🟢『はじめてつくるReactアプリ with TypeScript』、『動かして学ぶ!Next.js/React開発入門(翔泳社/*韓国でも出版)』著者。


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写経なんて馬鹿げている

プログラミングの学習方法で、「写経」という言葉を耳にした人は多いでしょう。

コードを自分で書き写すことです。

私はこの「写経」を、まったく意味がないと思っていました。

むしろ「馬鹿げている」とすら思っていました。

私が誤解をしていたからです。

「写経」に対する誤解

「写経」とは見本を書き写すことです。

暗いお寺の中で、お坊さんが経典を筆で書き写しているアレです。

私はこういうイメージや、「書き写す」という語感から、ペンを使ってコードを紙に書くことを「写経」だと思っていたのです。

コンピュータ上で動くものを紙に書くなんて単なる時間の無駄ですし、自分がプログラミングを勉強している時に「写経」なんてしたことがないと思っていました。

しかし実際のところ、プログラミングでいう「写経」とは、「見本のコードを自分で打ってみること」を指します。

「ペンで紙にコードを書く」ではなかったのです。


• 見本に沿って、コードを自分で打ちながら教材を進めていくこと


これは私がプログラミング学習時、いつもしていたことでした。

つまり私も実は「写経」をしていたのです。

そして今も、新しいコードを学ぶときはしているのでした。

中毒がモチベーション

「写経はやるべき」というのが私の立場です。

特に学習を始めたばかりのビギナーには、写経の効果は絶大だと思っています。

理由は単純に「楽しい」からです。中毒になってしまうからです。

見本を見ながらであっても、自分でコードを書いてみると、意図通りに動かないことがあります。

ケアレスミスや誤字脱字があるからです。

その一方で、書き写したコードがすぐに教材の説明通り動くことがあります。

正しく書き写すことができたからです。


このように、「毎回成功するのではなく、不規則な間隔で成功する」ということには中毒性があります。

「間欠強化」とも呼ばれますが、ギャンブルやゲームなどでも使われている危険な仕組みです。

しかし学習においては、中毒になるのは必ずしも悪ではありません。

むしろ「勉強が楽しい」というのは、学習を継続させる最大のモチベーションになります。

「自分で書いたコードの実行の結果がすぐにわかる」、つまり「自分の行動に対するフィードバック(=成功 or 失敗)がすぐにある」。

これは写経をしているからこそ味わえる楽しさで、コードを読んでいるだけでは体験できません。

写経のメリットにはこれ以外にも、「コードに慣れることができる」「記憶に残りやすい」「エラー対応能力がつく」「コードの基本形を覚えられる」といったことも挙げられます。

楽しい時間を過ごすために

私はビギナー向けのプログラミング教材を作っています。

教材の冒頭では毎回、「コードを自分で書きながら進めてください」ということをお願いしています。

これが実は「写経のお願い」であったことは、ずいぶん後になって知りました。

写経を、「時間がかかる」「面倒くさい」と感じる人もいると思います。

しかし特に初心者にメリットが多い学習方法が写経です。


人生の時間は有限です。

楽しい時間が多い方がいいのは、言うまでもありません。

プログラミング学習の時間を「苦」ではなく「楽(ラク・たのしい)」と感じながら過ごすため、写経をしましょう。

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