月1,000円でShopifyを使う方法
2020.06.072020.06.08
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この記事の筆者:三好アキ
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最安プラン「Shopify Lite」とは?
「Shopifyのプランを比較して解説します」で紹介したように、Shopifyのほとんどのユーザーは「ベーシック、「スタンダード」「プレミアム」の3つのプランのどれかを契約します。
しかし実はこれ以外にも2つプランがあり、それぞれ若干特殊な用途に向けたプランとなります。
そのうちの一つが「Shopify Lite」で、今回はこのShopify Liteについて詳しく解説をしていきます。
Shopify Liteの特徴
Shopify Liteには次のような特徴があります。
最安価格
実はShopify LiteはShopifyの全プラン中一番価格が低く、月額9ドルで契約ができます。
多くの人が選ぶ冒頭の3つのプランの中で一番価格が低い「ベーシック」プランでも月額29ドルなので、値段の開きは20ドル、日本円にして2,000円以上という大きな価格差があることになります。
既存サイト、SNSをECショップに変換
Shopify Liteの料金が低いのには理由があり、それはShopify Liteが特殊な用途に使われるためです。
「特殊な用途」とは、Shopify Liteはすでにウェブサイトを持っている人やSNSで商品の販売を行いたい人向けのプランで、0からECサイトを構築する人向けのプランではないのです。
「管理画面」と「フロント画面」の2つです。
「管理画面」とは商品や売上の管理を行う画面のことで、通常サイトの訪問者が目にすることはない画面です。
一方で「フロント画面」とは私たちがECサイトにアクセスした時に目にする、いわゆる「ウェブサイト」や「ホームページ」と一般的に呼ばれる部分のことで、商品の一覧ページや詳細ページ、カートのページなどのことです。
このうち、Shopify Liteで提供されるのは「管理画面」だけで、「フロント画面」は提供されません。
管理画面だけで何ができるのかと思われるかもしれませんが、前述のようにShopify Liteの想定ユーザーは「商品を陳列する場所(=ウェブサイト)」や「販売チャネル」をすでに持っている人、つまり「フロント画面」をすでに持っている人に向けたサービスのため、フロント画面は提供されないのです。
しかしすでにウェブサイトを持っている人や、フォロワーの多いSNSチャネルを持っている人にとっては、簡単に販売機能を組み込んでECショップ化することが可能なので、大変魅力的なプランでもあります。
そのため、安いからと何も考えずにShopify Liteプランを契約すると、商品を管理する「管理画面」が提供されるだけで、商品を販売する「フロント画面」は提供されず、商品の販売ができない状態になるので注意が必要です。
多くの決済手段が利用可能
Shopifyの特徴は、数多くの決済手段を利用できることですが、この点はShopify Liteでも変わりありません。
クレジットカード決済、代引き、Amazon Pay、Pay Palを始め、Bit Payなどの仮想通貨まで利用できるので、海外の顧客を対象とする越境ECに特に強みを発揮します。
管理画面を利用可能
上述のようにShopify Liteで提供されるものは管理画面です。
Shopifyの管理画面は非常に高機能であり、細かな在庫管理・売上管理を行うことができるようになっているので、これら管理作業を一元的に行えることはShopify Liteの大きなメリットです。
例えば、「ウェブサイトA」「ウェブサイトB」「Facebook」「Instagram」という4つのチャネルで同一商品の販売を行なっているケースを想定した場合、オーナーは4つそれぞれで個別に売上管理を行う必要があります。
これは管理作業を煩雑にしてミスを誘発するだけなく、「すでに在庫がないにも関わらず販売が継続されている」といったような大きな問題を引き起こす可能性があります。
その点Shopify Liteを利用すると、これら4つのチャネルでの商品・売上管理をShopifyの管理画面で一元的に行えるので、在庫切れなどのミスを防ぎ、決算作業を効率的に行うことができます。
スケール性
例えば「既存のウェブサイトにEC機能を組み込んで販売を行なっていたけれど、規模が大きくなってきたので、ECサイトを単体で立ち上げて運営を行っていきたい」といったケースはよくあることです。
通常このようなケースでは、まずECショップサービスのプロバイダーを探してECサイトを構築し、次に商品データや販売データの移行をする必要がありますが、このデータ移行作業は手間も時間もかかる非常に大変な作業です。
この点Shopifyでは上位のプランが用意されているので、もし本格的なECサイトに切り替えたい場合には、Shopify Liteからベーシックプランに移行をするだけで、スムーズにスケールアップすることができます。
もちろんShopify Liteで使っていた管理画面を引き継いで使っていくことができるので、煩雑なデータ移行作業を行う必要はありません。
Shopify Liteがオススメのケース
このようにShopify Liteは他のShopifyのプランと一味違いますが、どのような場合で使うとよいのでしょうか?
ここでは3つのユースケースを紹介します。
既存のウェブサイトで売りたい
Shopify Liteは、ウェブサイトにEC機能を追加できるので、すでにウェブサイトを持っていて、そこで商品の販売を始めたい場合には最適なプランです。
既存のウェブサイトにEC機能を導入する最大のメリットは、スムーズな購入プロセスを用意できることです。
つまり、商品を購入するユーザーを別立てのECサイトへわざわざ移動させる必要がないため、ユーザーの途中離脱リスクを抑えながら、購入プロセスへと進めることができるのです。
EC機能の導入ですが、これは販売ボタンをウェブサイトに埋め込むだけで完了です。
Shopifyの管理画面で販売ボタンのコードを生成できるので、それをお持ちのウェブサイトの好きなところに埋め込んでください。
もちろんボタンの色や形、サイズはカスタマイズ可能なので、既存ウェブサイトにマッチするボタンを生成できます。
SNSで売りたい
Shopify Liteは販売機能をSNSに埋め込むことも可能です。
主に使われるSNSはFacebook、Facebookメッセンジャー、Instagramの3つで、これらのSNSでフォロワーや友達数が多くいて大きな影響力を持っている場合には、Shopify Liteの利用がオススメです。
SNSにEC機能を組み込むメリットは、前項と同じように別立てのECサイトへとユーザーを移動させる必要がないことです。
別URLへの移動自体がすでにユーザーの離脱率を増加させる大きな原因となりますが、移動したサイトが見たことも聞いたこともないウェブサイトであった場合、ユーザーに商品を購入してもらうのはさらに難しくなります。
この点、FacebookやInstagramはそれ自体がすでに高い信頼性を得ているプラットフォームなので、そのプラットフォーム内ですべての販売プロセスを完了させることで、ユーザーの離脱率を低く抑えたまま購買行動に導くことができるのです。
低コストで始めたい
Shopify LiteはShopifyが提供している5つのプランの中で、最も価格の低いものです。
それは上述のように管理画面だけの提供となっているからですが、「Shopifyの管理画面だけを使いたい」というユーザーにとってはスモールスタートが可能なプランとなっています。
もしECビジネスの規模が大きくなった場合には、上位のプランに移行するだけで簡単にスケール可能な点も安心です。
短期ビジネスを考えている
通常オンラインショップは長期ビジネスとなりますが、中には短期でのビジネスを考えている人もいるかもしれません。
そのような場合にShopify Liteであれば、低コストでビジネスを始められ、また止めることも簡単なので、リスクを低く抑えられます。
Shopify Liteがオススメできないケース
一方でShopify Liteをオススメできないケースもあります。
まったくのビギナー
これまでインターネット関連のことに手をつけたことがない人や、ネット関連の知識がない人にShopify Liteはオススメできません。
ウェブサイトやSNSがない人
Shopify LiteはEC機能を追加することがメインのため、販売チャネルとなるウェブサイトやSNSを持っていない人にもオススメできません。
これまでShopifyを利用したことがない人
Shopifyのウェブサイトに明示的に書かれているわけではありませんが、Shopify Liteのターゲットとなる利用者は「Shopifyの既存ユーザー」だと思われます。
つまり「ベーシックプランなどですでにShopifyの機能を一通り利用していて、管理画面の使い方や活用方法をある程度わかっている。その上で管理画面だけを利用したい」というユーザーです。
なので、まったくのShopify初心者の場合は注意が必要です。
まとめ
今回はShopifyの最安プラン、Shopify Liteについて紹介しました。
Shopifyの他のプランとは違い、ウェブサイトやSNSを自分で用意する必要がありますが、高機能なShopifyの管理画面を約1,000円(9ドル)で利用できるのは大きな魅力です。
Shopifyのサービスを柔軟に使いたい人は、Shopify Liteをぜひ検討してみましょう。
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