ReactとNext.js、どっちを選べば正解?【ビギナー向け】
2025.7.25
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この記事の筆者:三好アキ
🟢 専門用語なしでプログラミングを教えるメソッドに定評があり、1200人以上のビギナーを、最新のフロントエンド開発入門に成功させる。
🟢『はじめてつくるReactアプリ with TypeScript』、『動かして学ぶ!Next.js/React開発入門(翔泳社/*韓国でも出版)』著者。
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ReactとNext.js
Reactアプリを作るとき、開発ツールには次の2つの選択肢があります。
【1】React + Vite
【2】Next.js
これら開発ツールの特徴と、選び方を紹介します。
【React + Vite】について
もしReactをもっともシンプルな形で、余計な追加機能なく使いたい場合は「React + Vite」を選びましょう。
Reactだけにフォーカスして学びたい初心者も、こちらを選んでください。
ここで多くのビギナーが疑問に思うのは、なぜ「+ Vite」と記載されるのかということです。
少し説明をします。
Reactはいくつものテクノロジーが複雑に組み合わせて作られています。
そのため、開発を始めるための環境整備・セットアップ作業に時間がかかっていました。
そこで、Reactをすばやく始めるための「スターターキット」が作られます。
「create-react-app」というものです。
この「create-react-app」は、Reactだけをシンプルに使いたいケースで非常によく使われました。
しかし、内部で使用されているWebpackというツールが、開発効率を下げるデメリットも顕在化してきます。
そのため2022年ごろからは、WebpackをViteに変え、さらに開発効率を上げる様々なチューニングを施した「React + Vite」が広く使われ始めたのです。
次はNext.jsを見てみましょう。
【Next.js】について
Next.jsは「Reactフレームワーク」と呼ばれます。
しかしここで、「React自体がJavaScriptのフレームワークなのに、その上にさらにフレームワークがあるのはなぜ?」と多くの人は疑問に思うでしょう。
実はReact自体が提供している機能は最小限で、開発スピードを上げたり、ページ設定をしたり、アプリを公開した後にSEO対策を施したりするには、様々な追加作業が必要になります。
これらは多くのアプリで共通する定型化できる作業なので、最初からそれらすべてをReactに追加した「オールインワン」のReactスターターキットがあれば便利です。
それがNext.jsです。
【まとめ】React + ViteとNext.js、どっちを選ぶ?
必要な機能がデフォルトですべて入ったNext.jsは便利です。
しかしすべてのReactアプリに、Next.jsの提供する多種多様な機能が必要かというと、そういうわけではありません。
Next.jsには「最低限の機能」ではなく、場合によっては「機能過多」とも言えるような機能も入っているからです。
これは学習コストの高さや、チーム開発における個々のスキル差といったことにもつながります。
一方でReact + Viteは、ミニマムで開発を始められ、徐々に必要な機能だけを追加できます。
その一方、React + Viteで作るReactアプリはSPAと呼ばれるもので、これはSEO(=検索ランキング最適化)に弱いという問題があります(SPAについてはこの記事を参照)
しかしSEOを考慮しなくていいアプリも数多くあります。
例えば社内向けの管理アプリや、データ操作ツールといったものは、一般向けのアプリではなく、クローズドな環境で動けばいいものです。
そのため、このようなアプリ開発時にはReact + Viteでも十分でしょう。
一方で、一般向けの大規模アプリでは、パフォーマンスやセキュリティ、そしてSEOといったことが重要になるため、Next.jsの利用がより現実的な選択肢となるでしょう。
アプリケーションの規模、SEOの重要性、リソース(時間・開発チームのスキルレベル等)といったことが、どのReact開発ツールを使うかを決める上での大きなファクターとなります。
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