多摩地域の中小企業のホームページで発生している問題

blog-hero-img多くのホームページに共通して発生している問題があります。対策と合わせて解説します。

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この記事の筆者:三好アキ(ウェブエンジニア)


「売り上げが伸びない」、「ウェブサイトから問い合わせが来ない」など、ウェブでお困りのお客さまの課題解決を、最新の知見を活かして行なっています。海外滞在が長く、日本語の情報が少ないJamstackやヘッドレスCMSなど最新のウェブテクノロジー、ウェブマーケティングに精通。事業について詳しくはこちらをご覧ください。


ウェブ制作の教本『はじめてつくるReactアプリ』など複数冊を執筆。本に関するインタビュー記事はこちら。



多摩地域のウェブサイトの問題点

最近、多摩地域の中小企業・個人の方のホームページを調べる機会がありました。

そうすると多くのホームページでよく発生している問題があったので、本記事ではその原因と、問題を放置した時のリスクを紹介します。

事業者の住所が都心部から西に向かうほど、これらの問題を見ることが増えたので、東京以外の地方の事業者のホームページでは、もっと頻繁にこの問題が発生しているのだと思います。

*多摩地域(立川市、国立市、昭島市、小平市、東大和市、東村山市、日野市、八王子市、福生市、羽村市、西東京市、府中市、小金井市、国分寺市、東久留米市、清瀬市、三鷹市、武蔵野市、調布市、狛江市、町田市、多摩市、稲城市、青梅市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、檜原村、奥多摩町など)

URLに「保護されていない通信」と表示

多摩地域の多くのホームページで、アドレス欄が下のように表示されていました。

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「保護されていない通信」とは、その文字通り、この通信が保護されていないことを意味します。

一方で、「保護された通信」は下のように鍵のマークが表示されます。

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2022年においては「保護された通信」がデフォルトなので、「保護されていない通信」のホームページはかなり古いホームページか、適切なメンテナンスのされていないホームページになります。

この問題を放置した時の影響

「保護されていない通信」のホームページで行われる通信は、悪意ある第三者に読み取られる可能性が非常に高くなります。

具体的には、お問い合わせのページでユーザーが入力した名前や住所、電話番号、つまりユーザーの個人情報が読み取られ、流出するリスクが高くなるのです。

そのため「保護されていない通信」のホームページから問い合わせを控える人は多く、それはビジネスの視点からいうと、顧客獲得の機会を失していることになります。

また、個人情報の流出以上に影響が大きいのは、「保護されていない通信」という文字が与える印象です。

「保護された通信」と「保護されていない通信」の違いや、そのリスクについて知らなくても、「保護されていない通信」と表示されたホームページに出くわした場合に、「なんだかわからないけど危なそう」と感じるのは自然です。

通信が保護されているか、いないかは、ビジネスや事業の価値には何の関係もありませんが、一般人の感覚として「保護されていない通信」と表示されたホームページと、されていないホームページがあった時、後者にポジティブな印象を抱くのは当然でしょう。

「保護されていない通信」のホームページは、Googleなどの検索ページにも表示されにくくなります。

見分け方

アドレス欄に「保護されていない通信」と表示される以外に、アドレス自体にも違いがあります。

保護されていない場合、アドレスがhttpから始まります(例: http://monotein.com)

一方で、保護された安全な通信のアドレスは、最後にsがついてhttpsとなっています(例: https://monotein.com)

対策

保護された通信にするには、各種の専門的な設定が必要となるため、ビギナーの方が自分で対応するのは難しいのが実情です。

「保護されていない通信 解決法」などの言葉をGoogleで調べて、出てきたページを読んでみればわかると思います。

ホームページを制作した会社に頼んで直してもらうのが、一番簡単でかつ現実的な方法でしょう。

もし何らかの事情で制作した会社に連絡が取れない場合は、無料で相談に乗りますのでご連絡ください。

モバイル端末に未対応

ホームページは、パソコンからだけでなく、スマートフォンからも閲覧できます。

実際、スマートフォンから閲覧する人の数はすでに50%を超えています。

私たちが普段どれだけスマートフォンを肌身離さず持ち歩いているかを考えてみれば、驚きはないと思います。

しかしここで思い出したいのは、パソコンとスマートフォンでは画面のサイズが違うことです。

また、パソコン画面は横長、スマートフォン画面は下図のように縦長という違いもあります。

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そのためパソコンの画面でホームページがきれいに表示されても、スマートフォンの画面では乱れて表示されることがあります。

この問題を放置した時の影響

スマートフォンでの表示に対応していなくても、ホームページは表示されます。

しかし、表示されたホームページは下図のように縮小されており非常に読みにくく、ユーザーに余計な負担をかけます。

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見分け方

スマートフォンでホームページを表示させてみましょう。

まず最初に、モバイル端末で表示する対策が取れている例を紹介します。


• パソコン

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• スマートフォン

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注目したいのは、パソコンでは上部に「About」、「Service」と出ていたのが、スマートフォンでは赤丸「A」矢印のように、右上の三つの縦線ボタンの中に収まっている点です。

ここを押すと次のようにメニューが表示されます。

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またパソコンではイラストと説明文が横並びで表示されていますが、赤丸「B」矢印のように、スマートフォンでは配置が縦に変わっており、より読みやすくなっています。

下のURLにパソコンとスマートフォンからアクセスして、試してみてください。

https://monotein.com

次は、モバイル端末で表示する対策がとられていない例です。


• パソコン

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• スマートフォン

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このように、パソコンでもスマートフォンでもまったく同じ画面が表示されている場合、スマートフォンの表示には適切でないことになります。

このようなホームページは使いにくいだけでなく、Googleなどの検索ページに表示されにくくなるので注意が必要です。

対策

モバイル端末でもきれいに表示させるには、ホームページ内部に根本的な変更が必要になるため、ホームページを制作した会社に頼んで直してもらうのが現実的な方法になります。

なお、このようにスマートフォンでの表示に対応させることは数年前(2015年ごろ)はオプションでしたが、スマートフォンが広く普及している2022年では、当然なされるべき最低限の処置になります。

そのため制作会社などにホームページ制作を依頼した時、スマートフォンでの表示対応(別名:レスポンシブ対応)に追加料金が請求される場合には注意しましょう。

今の時代にモバイル端末での表示に最適化されていないホームページを作ることはあり得ません。

お問い合わせページがない

ホームページには大きく2つの役割があります。

1つは情報発信、もう1つはお客さんからお問い合わせを受け付けることです。

情報発信でお客さんを惹きつけても、そこからお客さんが問い合わせをできなかったら意味がありません。

しかし多摩地域のホームページを見ていると、不思議なことにこの「お問い合わせページ」のないものが少なくありませんでした。

この問題を放置した時の影響

後でも触れますが、お客さんからの連絡は、問い合わせページからだけでなく電話でも可能です。

しかしホームページのメリットは「365日24時間いつでも動いている」という点です。

営業時間しか受けられないという時間制限のある電話だけでなく、お問い合わせページを作ってお客さんとの接点は多く作っておくのが鉄則です。

対策

お問い合わせページがなかったり、追加するのに特別料金がかかったりするのは、問い合わせページにはやや複雑な仕組みが必要だからです。

一番いいのはホームページを作ってくれた制作会社に依頼することですが、下の記事では専門知識のないビギナー向けに、無料でお問い合わせページを作る方法を紹介しているので参考にしてください。

電話番号しか載っていない

連絡を取る手段が電話しかないホームページも多く見られました。

業種によっては電話の方が効率が良かったり、または声を介するためお客さんとの感情的なつながりを作りやすいというメリットがあります。

しかし電話をかけることに抵抗感を持つ人は特に若年層で多く、知らない人に電話をかけることにハードルを感じる人は増えてきています

この問題を放置した時の影響

すでに説明したこととも重なりますが、ホームページの大きな強みは、24時間いつでもお客さんから連絡を受けられる点です。

例えばお客さんが夜型人間で、夜の11時に何かの問い合わせをしたいと思った時、電話しか方法がないと翌日まで待つ必要があり、また翌日になったら、その人はおそらく問い合わせをしようとしたこと自体すでに忘れてしまっているでしょう。

一方でお問い合わせページがあれば、お客さんが思い立った時にいつでも連絡できます。

また単純に、電話では一回あたり一人しか対応できないので、対応できる人数が限られることも大きなデメリットです。

対策

上でも紹介したように、お問い合わせページを設置しましょう。

問題のないホームページは6割

具体的に数字を数えていたわけではないので体感ですが、本記事で紹介した問題が見られないホームページは全体のおおよそ6割ほどでした。

つまり、残りの40パーセントのホームページでは、オンラインのパワーをフル活用できておらず、大きな機会損失を産んでいることになります。

「保護されていない通信」やモバイル端末対応という、ビジネス全体でいうといわば「枝葉」の部分で損をしている事業者は多いので、もし自分のホームページにこれらの問題がある場合はすぐに手を打つようにしましょう。

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