blog-hero-img

英語はプログラミング学習に役立つ?

pen-icon2023.12.19

この記事は約3分で読めます

Profile Pic

この記事の筆者:三好アキ


🔹 Amazonベストセラー1位を複数回獲得している『はじめてつくるReactアプリ with TypeScript』著者。

🔹 自身のJavaScript挫折経験をもとに、HTMLとCSSの知識だけで本格的なアプリ開発を始められる入門書を多数執筆中。合計著作は22冊を超える。

🔹 専門用語なしでプログラミングを教えるメソッドに定評があり、1200人以上のビギナーを、最新のフロントエンド開発入門に成功させる。


Amazon著者ページはこちら → amazon.co.jp/stores/author/B099Z51QF2



React、Next.js、TypeScriptなどのお役立ち情報や実践的コンテンツを、ビギナー向けにかみ砕いて無料配信中。登録はこちらから → 無料メルマガ登録

人気のスキル:英語とプログラミング

日本人が身につけたいスキルの上位は「英語」と「プログラミング」だそうです。

そのためか、ときどき私は次のような質問を受けることがあります。

「英語を知っているとプログラミング学習に役立ちますか?」

私は以前ヨーロッパに長い間住んでおり、また今でも海外に毎年数ヶ月は滞在する生活をしているので、英語でのコミュニケーションは普通のものになっています。

また私はプログラミング関係の仕事をしているので、そういうところから上の質問がくるのでしょう。

今日はこのことについて書いてみます。

私の英語力

最初に私の英語力についてです。

普通はここでTOEICのスコアだとか、英検の保有級などについて書くところですが、(残念ながら)私に書くものはありません。

(........はるか昔、大学生のころにとった英検が二級、またこれもはるか昔、ロンドン留学の最初のころに受けたTOEICが890点だったことが唯一書けることですが、どちらも10年以上前のことなので、すでに「有効期限切れ」でしょう。TOEICなどの資格に興味がないのは、「英語を使える」という事実が自分にとって明らかで、またそれをわざわざ数字やペーパーで他人に向かって証明する必要(履歴書に書くなど)がなかったからだと思います)

なので私の言葉を信じてもらうしかありませんが、今の私は英語でのコミュニケーションに苦労は感じません(むしろ日本語を使う方が難しく感じます)。

これは私がプログラミングの勉強を始めた時も同じで、当時から英語を使うことにストレスはありませんでした。

それでは、これはプログラミング学習に役立ったのでしょうか?

プログラミング学習の初期

私が最初に勉強したのはHTMLとCSSで、日本語の本を使いました。

使っている教材が日本語で、またHTMLとCSSの学習もかなりスムーズに進んだので、この時点で英語を使う機会はありませんでした。

英語を意識し出したのは、HTMLとCSSの学習後、JavaScriptの勉強を始めたときです。

JavaScriptには「メソッド(Method)」や「オブジェクト(Object)」といった概念が出てきます。

これらの理解で私は大きくつまづきました。

日本語の解説をいくら読んでもまったく理解できません。

なので私は次のように考えます。

「・・・・・これは日本語で書かれてるからわかりにくいんだ。プログラミングは英語ベースのものなんだから、英語で読めば理解できるはずだ!」

そこでネットの英語の説明を読みます。

ですが、まったく理解できません。

むしろ英語の説明の方がわかりにくいと感じました。

ここからかなり長い間JavaScriptの学習が進まず、ほぼ「挫折状態」になるのですが、ここから言えることは、英語がプログラミング学習の初期にはそこまで役に立たなかったことです。

プログラミング学習の中期〜後期

JavaScriptの挫折状態が長く続いてモチベーションも失っていたころ、偶然目にしたYouTubeの動画でまたやる気を取り戻して、プログラミング学習を前に進められるようになります。

それからさまざまなテクノロジーの知識やスキルを身につけていくのですが、ここでは英語が大きく役に立ちました。

むしろ英語がなかったら、ここまで進めていくことはできなかったと思います。

というのは、私はいつも独学で勉強を進めており、またこの時は海外にいたので、使える学習素材がネットのものしかなかったからです。

英語で得られる情報量、そして教材の質は、日本語のものとは比較になりません。

ブログのような文章形式のもの、あるいはYouTubeなどの動画形式のものなど、「このレベルのものが無料でつかえるのか!」と思うほど、質の高い素材が山ほど英語のネット空間にはあります。

英語を使ってこれらの情報にアクセスできなかったら、私はプログラミング学習を進められなかったでしょう。

そのためプログラミング学習の中期〜後期にかけては、英語がなかったら、学習を進めることも知識を増やすこともできなかったと思います。

プログラミング能力が向上して以降

勉強を一通り終えて、プログラミングを使って仕事をするようになってからも、英語とは不可分の関係にあります。

プログラミング中に出くわすエラーはすべて英語なので、それをネットで調べて出てくる回答もすべて英語です。

実現したい機能があって、そのコードを調べたとき、英語の方が質の高い情報が出てきます。

そもそも世界最大のプログラミングQAサイト「Stack Overflow」や、コード管理のGithubなどもすべて英語なので、プログラミングにおいて英語はデフォルトの言語になっているといえるでしょう。

そのため、英語なしでプログラミングを行なっている自分を想像することは困難です。

英語を知っているとプログラミング学習がはかどる?

ここまで私の個人的な経験を書いてきましたが、客観的な事実として、プログラミングが英語圏発のものであり、また英語がグローバル言語としての地位を確立していることを考えると、プログラミングと英語は切り離せない関係にあります。

そういう中で英語がプログラミング学習に役立つのかというと、私の学習初期のころは大して役に立ちませんでした。

しかし学習が進み、さらに仕事でプログラミングを使うようになると、英語情報の質と量の恩恵を大きく受けるようになったので、英語は大きく役に立ったといえます。

むしろ英語情報がなかったら、あそこまで前に進むことができなかったので、英語能力はマストだったと思います。

これからプログラミング学習を始める人は、最初の時点では英語とプログラミングの両方を進める必要はありませんが、「どこかの時点で英語が必要になる」、あるいは「英語が使えると学習のスピードが格段に上がる」と知っておくといいでしょう。

Profile Pic

メルマガ配信中
(from 三好アキ/エンジニア)


React、Next.js、TypeScriptなど最新のウェブ開発のお役立ち情報を、ビギナー向けにかみ砕いて無料配信中。
(*配信はいつでも停止できます)