プログラミング学習で挫折しないための方法
2025.7.28
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この記事の筆者:三好アキ
🟢 専門用語なしでプログラミングを教えるメソッドに定評があり、1200人以上のビギナーを、最新のフロントエンド開発入門に成功させる。
🟢『はじめてつくるReactアプリ with TypeScript』、『動かして学ぶ!Next.js/React開発入門(翔泳社/*韓国でも出版)』著者。
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専門用語は私たちの心を閉ざす
もう長いことカタカナ語の氾濫が言われています。
• パーパス
• ダイバーシティ
• エシカル
• コンセンサス
• プライオリティ
etc
馴染みのない言葉に出くわしたとき、私たちは無意識のうちに心の扉を少しだけ閉ざします。
スッと理解ができないからです
違和感を覚えるからです
認知に負荷がかかるからです
そのため、「よりよいコミュニケーション」という話には、必ず「共通言語」という言葉も出てきます。
「共通言語」とは、お互いがすでに知っていて、わざわざ脳みそを動かさなくても分かる言葉のこと。
それを使うことで、ストレスのない、スムーズかつ快適なコミュニケーションができるのです。
同じことは本にもいえます。
私たちが経済や医学や法律の専門書を読んでも、中身が頭に入ってきません。
説明されていることがわかる・わからない以前に、そこで使われている「専門用語」、つまり「言葉」に対して無意識のうちに拒絶反応が起きているからです。
使わなくてもいい
私はこれまで、プログラミングのビギナー向け入門書を複数執筆してきました。
最初の一冊目を書く時から毎回注意を払っているのは、使う言葉です。
プログラミングで必ず出てくる「オブジェクト」「配列」「関数」などの言葉を、ビギナーはまだ知りません。
そのため一般的なプログラミング入門書では、図や例えを引きながらこれら専門用語の説明をします。
しかしそもそも、それらを使わずに進められたら、よりわかりやすいのは確かです。
ビギナーは、入門書を終えて学習を進めていく中で、そういった専門用語を自然と覚えていきます。
言葉で挫折した経験
私はJavaScriptの勉強で挫折したことがあります。
その最大の理由こそ「言葉」でした。
超初心者向けとされる入門書のどれを開いても、「オブジェクト」「引数」「返り値」といった言葉が出ていました。
それらが理解できなかったのです。
本を変えても、原語の英語の解説を読んでも、いまいちよくわかりません。
ここで私は一度諦めました。
私がそういった言葉を理解できるようになったのは、「ビギナー」というステージを抜け出てからのことでした。
これらの用語が指している「働き」や「使い方」を体験して以降です。
言葉の意味をわかろうとする危険
ビギナーは文章の一文一句にこだわります。
わからない言葉があると、その意味をひとつひとつ理解してから次に進みたい、あるいは「進むべきだ」と考えています。
生真面目なのです。
新しいことを学ぼうとしているのだから、これは当然の態度です。
しかしこのリスクは、意味をつかむのが難しい単語に出くわすと、そこから先に進めなくなること。
かつての私のようにです。
このような失敗を避けるため、学習の初期では「言葉の意味」よりも「使い方」を体験する方が安全です。
たとえば、「かつて一度は目にしたことがある感覚」を「デジャビュ」といいますが、私たちの多くは、まず先に「これ、前も見たことがある気がする……」という体験を何度かした後に、それが「デジャビュ」と呼ばれることを知ったと思います。
先に「デジャビュ」という言葉と意味を教えられても、すぐに納得できる人は多くないでしょう。
専門用語も同じです。
「言葉」という抽象概念からではなく、「使い方」「実際の働き」「機能」といった具象を先に体験した方がわかりやすい。
「体験が先にあり、それを名付ける言葉が後に来る」というのが、物事の流れから言っても最も自然だからです。
そのため私は、ビギナー向け教材では専門用語を使わないようにしています。
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